「なぜ同業他社と比べて株価が安いのか」

Q テクノロジーの時価総額は、9月6日のメルマガ発信時には34億HKDでしたが、先週の終値で、約65億と倍近く伸びています。Qテクノロジーの話の続きです。
まず、2016年10月11日付「京華メルマガ」をおさらいします。

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Q:テクノロジー 純利益30%超 目標株価4.18HKD
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資産管理会社、信達国際は、カメラモジュールを生産、販売するQテクノロジーの目標株価を4.18HKDに引き上げた。

目標株価引上げの理由について、信達国際は、同社上半期の純利益は30%増の8210万元に達し、製品の出荷量は前期比104%増で、その内主力のカメラモジュールは98%、指紋認証モジュールは2%だという。
上半期、上位5位の顧客は同社出荷の86%を占め、その内携帯電話のVivoとOPPOへの出荷は全出荷量の50%を占めているという。

同社は今年の生産目標を15%引上げ、旺盛な市場の需要があることを裏付けている。特にdouble-lens CCMの利益率は高く、2015年2017年にかけて一株当たりの複合成長率は約74%に達すると信達国際は試算している。

なお、同社株価は上半期業績を発表した8月19日以降、倍以上上昇している。<メルマガ終了>

 

同社は後発メーカーとして先発メーカーの牙城を取り崩してシェア拡大していますが、市場では当然実績のある先発メーカーを評価します。その点について、同社訪問の際、会社説明の後、質疑応答で参加者から次のような質問が出ています。

Q.とてもいい話を聞かせてくれました。では、なぜ同業他社と比べて株価が安いのか。また画素数をどんどん高めていくことに研究開発費も膨らんでいくと思いますが、日本のシャープみたいに、製品が売れなくて会社ががたつく場合もありますが

A. とてもいいご質問を頂きました。まず香港市場の構造と関係があると思います。香港は機関投資家をメインとする市場で当社は上場して間もなく、多くの機関投資家は当社に対してまだ理解がなく、これは同業他社についても言えることで、理解されるまで少し時間がかかりそうです。
次に、いい製品は物事の一面で、マーケットで応用されることこそ初めて価値が反映されると思います。当社はB2Bのビジネスで、どのようなクライアントと付き合っているかもとても大事です。当社クライアントは世界のスマホ市場で活躍しているメーカーで、これらメーカーに付いて行ってきっと多くの場面で当社製品が応用されると思います。

Q.スマホ市場の割合(売上げ)はどれくらいあるのか。いずれ飽和状態になると思いますが、応用分野の拡大計画は。
A. 現状売上の90%超はスマホ向け市場です。iPadなど一部にあります。スマホ市場の伸び率は確かに下がっています。しかしミドル・ハイエンド市場は拡大中です。当社製品の内、ハイエンド製品の市場が拡大しています。その裏付けとして、ハイエンド製品のラインはフル稼働の状況がここ最近続いています。ミドルエンド、ハイエンド製品の生産は今後しばらく高度成長が続くと思います。<Q&A終了>

中国のスマホ市場について、2月7日付当社公式サイト「中国経済News & topics」で「第4四半期スマホ出荷台数1億3500万台」と取り上げています。
その上位3社とも、 Qテクノロジーのクライアントであることが分かります。

また応用分野についても、今後順次医療や自動車などに拡大していくことも表明されていますが、具体的製品についてはまだ見られていない段階です。
このように「中国株エクスプレス」や「中国企業情報」は今後有料化した「徐さんの中国株」に一本化します。「京華メルマガ」を含めて当社情報をぜひ抱き合せてご利用いただきたく存じます。

 

 

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