「ピンチはチャンス」

「上海深セン上場企業2800社の内、8日1000社もストップ安を経験した後、9日再度記録を残してくれた。1445社が取引停止のほか、残り取引可能な1336社の内、1278社がストップ高に」(テンセントファイナンス)。 

このようなジェットコースター相場について、内陸の投資家は「暴落が続く中、保有株が取引停止になり、ホッとしたところ、ストップ高を逃してしまった」と悔しさを滲ませることを掲示板に書き込んでいました。

    
勉強会会場  20150709inモナリザ
 

市場はどこに向かうのか方向性が見えない中で、8日の「徐さんの中国株」で「リーマンショックなど投資の世界で海千山千を経験してきた投資家はここでしっかりとチャンスを抑えたいものです」と書いたところ、早速「こういうときは、どこが底か分からないし、底打ちすると一気に上がりだすし、含み損覚悟で買い増しするしかないんですよね。買い増しすればするほど含み損が増える。いつまでこのつらい日が続くことやら。。。」とコメントを頂きました。またブログの非公開メッセージに連日ご感想をお寄せいただいた東北の投資家さんから「・・・この一カ月は本当に疲れた(笑)。笑えるようになったというのは本当にいいことです」と昨日再度送ってくれました。 

笑うのには、まだ早いかもしれませんが、しかし、市場の下げを食い止めようと、「ナショナルチーム」として、証券委のほか国務院直属の部署(省庁)は、今週矢継ぎ早に一連の措置を打ち出しています。その一部をちょっと拾ってみましょう。いずれも8日から9日にかけて発表されたものです。 

○ 中証500ETF先物 売却保証金を10%→20%(8日)→30%(9日)引上げへ○ 証券委:ブルーチップスのほか、中小企業の株式購入強化へ○ 中央銀:多ジャンル(コール市場、金融債など)融資で中国証券金融有限公司に流動性を供給。証券21社 1200億元基金○ 国有資産管理委:傘下企業自社株売却自粛。111社これに呼応。更に買増しの状況を毎日報告するように。○ 中国証券金融公司:証券会社21社に2600億元信用枠○ 証券委:5%以上の大株主、売却しないように。規則修正し買増し奨励○ 財政部:保有金融株売却しない声明○ 公安部:違法で悪質な空売りの調査に乗り出す国務院直属の部署(官庁)では、中央銀、財政部、国有資産監督管理委員会、証券委、銀行業監督管理委員会、保険業監督管理委員会と公安部の7省庁が株価下支え対策に共同で取り組むという前代未聞の展開となっています。

これでも上海深セン株は反転しなければ、真の金融危機を引き起こしかねないだろうと見られます。上海株の反転に伴い、香港株も8日の暴落から反転し始めたのです。 

香港株の反転攻勢を見てみますと、全上場1800社の内、昨日(9日)、100%以上上昇した株は11社、80%以上上昇は24社、50%以上上昇は117社、20%以上上昇は711社、10%以上上昇は330社、ストップ高(10%)以上に上昇した株は何と全体の65%を占めることになります。 

昨日(9日)東京で勉強会を行いました。「暴落の時に買う株がなければ、高騰の時に売る株もないだろう」と復星国際・梁COOの発言を借りて締めくくりをさせてもらいました。

 

 

徐さんの中国株の最新記事

「ピンチはチャンス」」への1件のフィードバック

  1. SECRET: 0PASS:上海深セン株は、すぐストップ高ストップ安になって、まさに「買い時に売り無し、売り時に買い無し」の典型だと思います。怖わ~。値幅制限を広くする、呼値を細かくする、だけで解決すると思うんですけどね。いつも、10%程度でストップ高ストップ安するのはどうかと思ってます。

コメントは停止中です。