成長の源泉はサービス業

大連入りしています。第18回目となる京華投資視察団は

20日からスタートしました。

今回はいつもの北京入り、上海アウトとは違って、大連入りして瀋陽、天津を回って最後は北京で企業訪問して帰国するコースとなります。

 

視察団の準備等で、皆様と一緒のほか、1ヶ月おきに北京や上海または香港を訪れたりします。中国の高度成長は中国株投資家の皆様が一様に認めていることですが、5年ほど前の中国と比較する場合、成長をけん引するエンジンが明らかに変わったことはお気づきでしょうか。

 

先日中国商務省が10月の貿易統計を発表しました。輸出入がともに昨年比大幅にダウンしていることが明らかにされています。

統計局発表のGDPの内訳も、サービス業の占める割合は50%以上を占めるようになったことがわかっています。

 

サービス業はどれだけ躍進しているのか、訪問する度にこれを肌で感じています。

先月、上海と山東省の済南を訪問しました。早朝(6時台)と深夜(22時台)でもフライトが飛んでいることで非常に便利になっていることは言うまでもありませんが、済南国際空港でスーツケースを運ぶカート一台一台にすべて液晶モニターが付いていることに驚いたものです。

 

かつてエレベーターの中やタクシーの助手席の後ろに

テレビモニターが付いていることに

びっくりしたことがありましたが、カートを押すわずかな時間でもモニターを見てもらうように仕掛けているのです。

 

タクシーと言えば、日本では電話で呼ぶサービスは昔からありましたが、北京や上海では、「電話」で呼ぶのはもう時代遅れです。すべてスマホのアプリ操作でできたからです。

空港やホテルなどではタクシー乗り場で列に並べば、順番でタクシーには乗れますが、町で拾うのには

まずは困難です。空車で走っていても

アプリで予約された送迎用か回送が大半です。

IT大手のアリババやテンセントもこの業界に参入していることは周知のとおりです。

 

日本より便利だなと感じているのは、電子決済です。第三者決済サービスの会社を訪問したことがありますが、アリペイやWe Chat Payなど日常生活のすべての決済場面で使えるようになっただけではなく、飾るだけでほんの一秒で決済できるのがとても有り難いことです。

 

アプリの利便性を活かすビジネスは

これだけには留まりません。一対一の語学教育、一流シェフを自宅まで呼んでレストラン並みの料理をしてもらう・・・個々人のキャリアを最大限に活かせるチャンスを平等に与えてくれることがビジネスとして成り立ち、また人気を集める理由なのです。

 

こうしたサービスを提供してくれるのはもちろんネット関連企業です。SNS最大手のテンセントは先週第3四半期の決算を発表しました。純利益率は2ポイント下がったものの、昨年対比では42%増益だと言う株主として微笑む結果が出ています。

 

こうしたネット関連企業の現状を見てみようと、今回、大連では、大連ソフトパークを、瀋陽では、日本にもサービス提供のソフト関連企業を訪問することになっています。

 

大連、瀋陽共に真冬にさしかかる時期です。かつての重工業中心の経済はサービス業に転身できているのか、確かめたいと思います。

 

 

<中国勉強会のお知らせ>

 

次回の中国勉強会は

年明け1月12日(木)東京銀座の天厨菜館で行います。

視察団の訪問企業や「深港通」の最新情報を

ご報告します。

参加ご希望の方は当社HPから、お問い合わせ、

お申し込みください。

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