理解できるお金を儲けよう

「ビッドコインは1万9000ドル」、「茅台酒(A株)は700元」、「テンセントは最高439HKD」。投資商品としていずれも今年の最高値。「あの時に買っておけばな」と投資家として誰でも一度は思うことはあるはず。

2017年も最終取引日を迎えました。ハンセン株価指数の、前日比結果はどうであれ、年初からの上げ幅が35%超になったことは証券取引所の歴史に刻まれることでしょう。

中国(香港)株に投資し、年間の投資実績が35%を超えなかったという方は、日経平均の上昇幅に及ばなかったのと同じことで、投資信託にでもファンドにでも投資した方がよっぽど良かったかもしれません。

「2017年は投資の年となる」を書いたのは、1月4日、今年初のコラムでした。そのような投資のチャンスを手に入れようと、3、6、9、11月と今年も四回投資視察団を企画し、開催しました。

振り返ったら、こんな企業を今年訪問しました。

3月には、超威動力(0951)、舜宇光学(2382)、羅欣薬業(8058)、中芯国際(0981)

6月には、金蝶国際(0268)、美図公司(1357)、安踏体育(2020)、復星医薬(2196)、中国龍工(3339)

9月には、先健科技(1302)、昂納科技(0877)、京信通信(2342)、北控水務(0371)、通達集団(0698)

そして11月には、中国通号(3969)、民航信息(0696)、華電国際(1071)、中軟国際(0354)、呷哺呷哺(0520)の合計21社を見て回ったことになります。

最初の超威動力は長らくの低迷を続いた後、本日前場で15%、最後の呷哺呷哺も最近上昇を続けていますが、本日前場でさらに16%と前日比それぞれ高騰しています。

舜宇光学復星医薬も会社訪問時の株価はそれぞれ57HKDと28HKDで、一見株価は高そうに見えますが、その後、舜宇は倍以上、復星医薬も倍近く上昇しているのを見ると、これが大相場と言わなければ、何が大相場だと言いたいものです。

訪問した会社についてそれぞれコラムで詳細を取上げコメントもさせてもらっています。それでも物足りない方は、様々とリクエストをお寄せいただいたりもしています。

大相場の続く中でも、香港市場の「名物」とも言える「空売りレポート」が今年も市場を賑わせています。記憶だけでも今年は12回も空売りレポートが出されていますが、狙われた会社が取引停止に追い込まれて現在も取引停止中(輝山乳業)もあれば、株価が暴落して狙われた時点の株価に戻らない会社(科通芯城)もあり、狙われたが株価はビクともしない会社(瑞声科技や敏華控股)ももちろんあります。

監督機関の香港証券先物監督管理委員会は今年、某空売り機構に対して風説の流布として5年間業界参入を禁止すると同時に、一部企業に見られる、一般株主を食い物にする、無節制(無節操)とも取られる株式の縮小や割当増資などを認可制にし、一部禁止することを発表しました。一般投資家も安心して投資できる環境づくりに小さな一歩ですが、踏み出しています。

2018年もこの流れがしばらく続くものと思われます。「あの時は・・・」と思っても仕方のないことで、訳のわからないお金よりも推理して理解した上で投資し、そのプロセスでお金を儲けたいものです。

どうぞ皆様も良いお正月をお迎えください。

 

<勉強会のお知らせ>

2018年初の勉強会――新春勉強会を1月11日(木)開催します。関心のある方はどうぞご参加ください。詳細は上記、中国勉強会のバーをご覧ください。

*「徐さんの中国株」コラムは本年最終回で、公開することにしました。長らくのお付き合いありがとうございました。年明けで1月5日から再開しますので、またお会いするのを楽しみにしています。

 

 

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