辛抱を強いられる阿里影業

 日本もいよいよ小中学校、高校の臨時休校が宣告され、大人数のイベントの中止が相次ぎされました。映画館は大勢の人が集まる「濃厚接触」の範疇で影響が大きいのではと考えます。中国の映画業界(映画館)が当面の難関を乗り切ろうとEコマースに乗り出したと前回このコラムで触れていますが、では、業界の阿里影業(アリババ・ピクチャーズ)の現状は如何なものでしょうか。

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映画業界がEコマース依存?

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染症と闘うアリババやグループ企業の活躍をリポートすると、会員の読者、Iさんから「阿里巴巴影業 (アリババピクチャーズ・1060)」(以下「阿里影業」)に関する情報はないかとのリクエストをもらいました。ご本人が同社株を保有しているのか、それとも株価が安くこれから投資を検討されているのか、詳細を伺っていないが、アリババグループについて取り上げているところなので、ついでにご紹介しましょう。

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アリババでも順風満帆ではない

 新型肺炎のまん延で、予想以上の休業を余儀なくされた企業が再稼働を始めましたが、iPhongの組立て工場として世界最大規模の冨士康(フォックスコン)でも稼働率は先週末時点でやっと50%程度なので、ウイルス感染の影響がかなり長期化するだろうと思われます。ウイルスと闘う長期戦の中で、様々な企業が活躍されていますが、ひときわ目立つのがアリババとその傘下企業です。

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アリババdouble H戦略の一翼を担う阿里健康

 阿里健康(0241)は本日(19日)も株価が上昇を続け、上場来高値を更新し続けています。1月末にこのコラムで取り上げて以来、株価が優に50%近く急騰したのです。株価の上昇に追い風のように伝えられたのは、親会社、アリババの同社株の買い増しです。アリババにとって阿里健康はどのような位置づけの会社でしょうか。

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