徐さんの中国株

香港の活力は?

 中国株と関わると、どうしても香港のことが気になります。香港が中国投資の窓口だからです。中国が「世界の工場」になる頃には、米国や台湾、日系企業の多くも香港経由で中国投資を行っています。一方、内陸で成長してきた企業もハードルの低い香港市場での上場を目指します。国際金融センターに相応しい香港が1997年の中国回帰以降も成長を続け、実業界も証券投資の「虚業」も中国の高度成長の恩恵に預かったのです。経済成長は人口と資本、そして労働生産性と密接にかかわっています。一時期、香港の人口流出が懸念されましたが、「実態はどうなるのでしょうか。

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私有化のドミノか 李寧にも噂が

 4日のコラム「香港市場 さらに増えるTOB」と書いたら、今度は中国国際コンテナ(2039)傘下で、特殊車両製造販売の「中集車両」(1839)が11日TOB(公開買付)を公式に発表したのに続き、スポーツウエア大手の李寧(2331)の私有化に関する噂も12日出回り、同社株価が一時20%以上急騰しました。

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年間8~12%の成長を目指す統一企業中国

 中国の長者番付にボトル入りろ過水と天然水の「水商売」で同業界から二人も1位を輩出したことがあります。娃哈哈(ワハハ)を創業し、今年2月に亡くなった宗慶後と香港上場農夫山泉(9633)創業者の鍾睒睒の二人です。亡くなった宗氏に国家レベルの葬儀が行われたことで民族企業家として評価され、対比で鐘氏はどうかとネットで大いに話題となっています。議論の内容はさておき、水商売で1位を飾るとは、やはり利益率が高いことの裏付けではないかと考えられます。

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実績がモノを言う 統一企業中国

 流動性不足やTOB、強制的上場廃止を含む非公開化が香港市場を語るポイントの一つとなりました。3月1日から香港証取(HKEX)に初の女性CEOとして就任する陳翊庭(ボニー・チャン)氏も流動性改善の施策などを課題としています。HKEXの株価は直近1年の安値圏にあり、少しでも流動性が改善されると、株価が持ち直されると期待する買いが集まっているようです。環境依存より自助努力(実績)で株価を持ち直す会社があります。

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リスクヘッジでもHKEXを

 未上場の会社は主幹事やコーナーストーン投資家を集めたりして何としてでも上場を果たしたい一方、上場済みの会社は思うような「うまみ」を味わうことができなくなると私有化(非公開化)を模索したりします。昨年の新規上場は73社、非公開化は約60社(上場廃止令を含む)の上場、非上場が拮抗するくらいの不思議な香港市場でしたが、市場の動きのすべてを受け止めるのは元締めの香港証券取引所(HKEX)となります。

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香港市場のバロメーター HKEX

 香港証券取引所(HKEX)での上場企業数は23年12月31日までで2609社(メインボード2283社、GEM市場326社)と数えられます。昨年の新規上場(IPO)は73社で、上場廃止は私有化(非公開化)と強制上場廃止を含めて58社となります。上場企業数や出来高などにより業績が左右される会社があります。上場企業元締めのHKEX(0388)です。

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香港市場、更に増えるTOB

 中国中薬(0570)が私有化(TOBによる上場廃止)を発表してから株価が急騰しました。取引停止前の株価3.43HKDに対して同社が提示したTOB価格4.6HKDとの差額は34%もあるので、これを狙おうと買いが集まったのです。いままでのTOBでプレミアムだけを狙う資金の「成功例」もあって出来高が通常の10倍以上膨らんでいます。ただ、同社のTOBはまだ発表の段階で、株主の反対票が10%でも超えると同計画が「失効」してしまいます。昨年10月にTOB計画を発表した海通国際証券は今年1月、計画通り私有化し、上場廃止となったのです。

流動性不足に悩むのは民間企業だけではない 中国中薬

 中国株の香港市場には、ハンセン株価指数やテック指数のほか、香港創業板指数(SPHKGEM)もあります。1999年に868ポイントでスタートした同指数は大相場の2007年に1823の最高値を記録した後下落に転じ、2月28日の終値は17.78で、15年間で約99%が消えてなくなっています。上場400社強のうち、約300社の株価が1HKD未満で推移し、出来高ゼロの銘柄も毎日100~200社ほど数えられます。GEM市場で億万長者を輩出した羅欣薬業は出来高の貧弱でメインボードへの鞍替えを4回も申請したが、承認されないため自ら「私有化」を選択して香港市場に「バイバイ」を告げたのです。

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国有企業も私有化 中国中薬

 「私有化」は証券用語ではなく私の「造語」です。正式用語は公開買付(TOB)または非公開化ですが、日本語で「私有化」は読めなくもないので、便宜的にこのコラムで使っています。上場廃止させることですが、決して「私物化」ではなく、上場(流通)株式を買い取って消却することで、私(非公開)企業にすることです。私企業というと民間企業と思われがちですが、国有企業も「私有化」することがあります。現在進行形の「中国中薬」がまさに国有企業なのです。

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TOBも選択肢?高配当続く中国動向

 中国動向(3818)はスポーツウエア大手の李寧(2331)から2004年に分離独立したスポーツ用品の会社で、2007年に発行価格3.98HKDで香港市場に上場しています。「Kappa」と「PHENIX」ブランドを傘下に収め、五輪イヤーの今年再注目されるのではと先週株価か二日間で20%以上急騰しました。

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「吸い殻」銘柄化の中国動向

 日経平均はついに史上最高値を更新し、1989年12月29日と同様、2024年2月22日も高値更新日として今後何十年も語り継がれることでしょう。一方、ハンセン株価指数も同じように4年連続の下落として23年は中国(香港)株式市場に刻まれるのではないでしょうか。4年連続の下落で通算45.6%が下落し、ETFを買って今日まで保有していたら約半値まで元本が消えてなくなったことになります。公開市場だけでなく、未公開(IPO)市場でも・・・

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DFSは独占の商売 中免集団

 DFS(DUTY FREE SHOP)は免税店と訳されます。人気な理由は安さだけではありません。ネット通販が流行っているいま、まがい物や類似品など非正規品を買わされることがあるからです。DFSなら買い安心感があり、海外に行く手続きの面倒さもなく、離島の海南島は連休期間中の人気の旅行目的地の一つとなります。海南省旅游局が20日発表した春節連休(2月10~17日)の同省入りした観光客数約50%増の951万人、観光収入は約63%増の151億元といずれも過去最高を記録したことがわかりました。

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発行価格の半値以下に下落した中免集団

 中国の春節(旧正月)休暇(2月10~17日)が終わり、A株市場も19日から再開しました。連休を利用して旅行するのが洋の東西を問わず共通しているが、寒い時期の海南島が温暖な気候のためとくに人気で大勢の観光客が集まったのはいいが、離島のため飛行機の利用が一般的なのに対して、片道の航空券で島入りの人が帰路の航空券を確保できず、料金も約10倍まで跳ね上がっていることに悲鳴を上げる声がSNSを賑わせています。観光客が殺到していることに嬉しい悲鳴を上げる会社もあります。中免集団(1880)です。

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離島免税店に注目を

 2月14日はバレンタインデー。今年は中華圏の春節(旧正月)5日と重なります。旧暦の1月5日は「財神(お金の神様)」を迎える日とされるので、今年はデートよりも「財神」を祭るのが先だというスレッドが特に目立つので、ロマンよりはお財布を優先することが若者にとっても現実問題となっているようです。風水の香港では同日から株式市場も辰年初の取引が行われ、ハンセン株価指数の終値は2連騰を演出したので、辰年は上がるという「希望的観測」が再燃しています。

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TikTokはどうやって儲かっている?

 米国バイデン大統領の選挙陣営がこのほど中国系動画投稿アプリTikTok(ティックトック)で公式アカウントを開設したことが騒ぎを起こしています。トランプ米前大統領時代に安全保障上の理由から政府系機器でTikTokの利用を禁じる法案を採択し、バイデン氏が22年末に同法案に署名し法律として成立。にもかかわらず自らアカウントを開設したのです。ホワイトハウス報道官は陣営のことなので・・・

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安定成長のアリババ、株価収益は米10年期国債相当?

 春節(旧正月)休暇で中国上海A株市場は18日から、香港H株市場は14日から取引が再開されます。辰(龍)年は中華圏で縁起の良い年とされ、22年から新生児人口が2年連続1千万人を割り込んだのですが、辰年には「龍のベビーブーム」が来るのではと期待の声が上がっています。香港ハンセン株価指数も1969年に発表されて以来、4回も辰年が回り、辰年の指数の伸び率は平均して14%という統計も出ていますが、果たして今年の香港市場は?

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辰年株価上昇? 財布のひもをしっかりと

 今日(9日)は中国旧暦の大みそかに当たります。明日から春節(旧正月)の連休に入り、市場もしばらく閑散期に入ります。上海総合指数は下落が止まらず、5日にはついに2700ポイント台を割り切り、5年振り安値に。ワースト記録になりかねない状況に「国家隊」が出動したと思われる買いが入り、指数が戻ったと思ったら、監督官庁のトップ交代が7日公式に発表されたのです。またかと・・・

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シャオミの自信はどこから

 中国の業界団体、全国乗用車市場情報連合会(CPCA)がこのほど発表したところによると、昨年の中国(トラックやバスを除く)乗用車の販売台数は前年比5.6%増の2169万9千台、うち新エネルギー車(NEV)は36.2%増の773万6千台、同市場におけるNEVのシェアは前年比8.1ポイント増の35.7%とNEVが急拡大していることが明らかになりました。23年のNEV市場では、販売台数の記録更新、小売価格の値下げそして海外輸出など成熟市場の特徴が幾つか見られるが、そこにシャオミが初モデルの発表です。

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レッドオーシャンに敢えて参入するシャオミ

 2023年の中国経済に数少ないハイライトの一つに新エネルギーセグメントがあります。リチウム鉱山からバッテリー、電気自動車(EV)に至るまで関連企業の株価も勢いよく上昇しました。政府のバックアップも加えて新エネルギー車(NEV)の輸出も勢い付いて491万台と日本を抜いて世界一の輸出国となりました。ところで、かつての家電業界と同様、伝統的自動車メーカーに外資系、新興企業のほか、IT系も相次ぎ参入し、価格戦が繰り返され、もはや業界はレッドオーシャンになってきています。

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BYD増益も株価下落 その訳とは

 金融業もついに外資に100%開放することが宣言されました。しばらく経って見ないと、どれだけの外資が参入してくるのかわからないが、「薬明生物」(2269)の株価の急落は外資が売り買いを繰り返したからだと噂されます。当然のことながら外資は営利機関で、「儲け」のチャンスがなければむやみに出資するわけがありません。
 電気自動車大手のBYDが好決算(速報)を出していながら、株価が下落しています。外資は常に市場を狙っています。

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