投資家として毎日が大相場であることに越したことはありません。邱先生の事務所に入るまでの会社は中央区京橋にあったので東京駅八重洲口の証券会社の前を毎日のように通っていました。テレビの情報番組で日本株のニュースが取り上げられる際、株価ボードの前でインタビューする場面がよく見られるが、あの株価ボードの前をです。
大相場の時は人だかりが、市場低迷の時には人も疎らで、相場に対する関心の度合いは、集まっている人数からも伺えます。香港市場をはかる指標の一つに取引高(出来高)があります。大相場の時には1000億から2000億香港ドルまで膨れ上がりますが、常時平均は700億前後なのに対して、ここ最近は500億香港ドルを割り切るのも珍しくなくなっています。その反面、膨れ上がっているのは空売り比率です。先週、香港市場の空売り比率は18.4%に達し、1998年以来大よそ20年ぶり高い水準になっています。空売りとは言うまでもありませんが、証券会社から株券を借りて売却することで、(売却する株の)株価がさらに下がると、これを買い戻して利益を上げる投資法の一つです。
現に、安いところで買って高いところで売ることはいわゆる正攻法ですが、逆の投資手法でも利益を上げることができることは空売りです。香港市場ではこの投資方法が認められているので、市場の低迷が長期にわたって続くと認められる際、空売りから始まる投資家も増えてきます。
空売り比率とは、出来高に占める空売りの割合のことです。空売りは高い株価を適正水準まで戻す役割がある一方、将来を見据えたヘッジの機能もあります。空売りを仕掛けると、一般的に株価は下がりますが、しかし、空売りで利益を上げるのには、売った株を買い戻さなればなりません。空売りを仕掛ける投資家は長期投資を考える人がほとんどいないことを断言できます。なぜなら空売りの株券は証券会社から借りているもので、コスト(利息)がかかるからです。短期勝負がコツですが、その空売り比率を香港証取のポータルサイトで四半期ごとに披露されます。
通常10%前後の空売りは5月に入ってから18.4%まで膨れ上がっていることが明らかになっています。そして空売りが高い比率になった時には、ハンセン指数が低い水準にあることもこれまでの統計でわかり、2008年のサブプライムローンを端に発生した金融危機、2011年のユーロ危機などの際、空売りが急増し、ハンセン指数も低空飛行したが、その後いずれも反騰していることが明らかになっています。
6月は配当を実施する多くの企業の権利落ちの月です。空売りで借りている株式には、利息を払うほか、配当金も証券会社に返さなければなりません。そのコスト負担を避けるためにも、権利落ちまでにいったん買い戻す傾向もこれまでには見られました。
繰り返しになりますが、空売りは買い戻さないと利益にはなりません。空売り比率が高いほど、買戻しも増えることになります。そのタイミングも近いのではと見られます。皆さんもどうぞチェックしてみてください。
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