リスクとチャンスが共に 高利回り株を

年明け早々の中国株式市場は、わずか2週間で上海総合指数は18%、深セン創業版指数は22%と大幅に下落し、香港市場(ハンセン指数)に至っては、昨年夏の大暴落の際も下回ることのなかった20000P台をあっさりと割り切り、下落基調が続いています。

株式市場の大暴落のことを投資家間では「股災」(市場の災い)と言って、自然災害か人災かと様々と分析が出ています。昨年夏の暴落を「股災Ver.1」と「股災Ver.2」に例え、年明けの暴落を「股災Ver.3」と定義されています。Ver.1は、監督官庁によるレバレッジの精査から、Ver.2は人民元の切下げから、そしてVer.3はサーキットブレーカー制度の発動によるものだと分析されています。

3回の「股災」について、16日証券市場の最高監督官庁の「証券先物取引監督管理年次総会」では、最高責任者の肖剛主席(委員長)は、監督管理にミスがあることを認め、2016年の活動の重点は「改革を深め、制度を健全化し、監督を強めてリスクを抑え資本市場の長期安定的発展の促進である」としています。

肖委員長は、「2014年7月から、中国株式市場は加速度的な上昇を迎え、6月12日まで上海総合指数は152%、深セン構成指数は146%、創業版は178%上昇した。急な上昇には、急な下落が伴うものだ。6月15日から7月8日までの17営業日で上海総合指数は32%暴落した。利確もあるし、レバレッジを活用した資金が市場から撤退し、ファンドや基金も原戻しが相次ぎ、1000社が同時にスポット安または取引停止になり、流動性が枯渇に近く、市場がまさに危機的状況にあった」と振り返り、市場が機能しなくなる危険性があるため、市場介入をしたと、買い支えなどを正当化する理由を述べ、更に、「株式市場の異常な変動は、市場の未熟さ、投資家の未熟さ、取引制度の不完全さ、市場システムの不備及び市場に適応されていない監督管理制度を露呈した」と反省の弁を口にしています。

そして、2016年には資本市場の双方向開放を拡大し、上海・香港直通車制度を完備するほか、深セン・香港の直通車を開通し、上海・ロンドン直通車を研究することを明言しています。

景気後退の中、期待されているのは「供給者側改革」です。これまでの自由貿易区や国有企業改革、一帯一路、AIIBなどは所謂(パイを増やす)増量の改革であるのに対して、「供給者側改革」は既得権益者に対する「減量」の改革に当たり、「チーズを動かす」改革だからです。この改革で企業も優勝劣敗で淘汰される時代に入り、強い企業が市場に残ると期待されています。

今年の市場の目玉は何と言っても、IPOの登録制への移行と深セン・香港直通車の開通にあると考えます。香港市場の平均PERは史上最低の6倍まで落ちてきています。市場低迷の中、利回りを狙うのも手段の一つです。そうした中で、当社では、香港市場の利回り9%以上の会社50社、プラスαで8%以上の会社10社をピックアップしました。今年はリスクとチャンスと共にある年で、高利回りを狙いたい方は下記をご参照ください。

 

<お知らせ>香港市場利回り9%以上の会社50社+α(8%以上の会社10社)を有料でご案内しています。関心のある方はこちらをご参照ください。

 

 

徐さんの中国株の最新記事

リスクとチャンスが共に 高利回り株を」への2件のフィードバック

  1. SECRET: 0PASS:四環医薬の監査法人が変更とのことですが、不正部分を揉み消せれず、変更とのことでしょうか?もし、そうなら非常に悔しくやりきれません。

コメントは停止中です。