利益最大化の資産配分

中国企業による海外投資増がここ最近話題になっています。
米「フォーブス誌」の年末号で、金融市場調査の
Dealogicの纏めとして伝えたところによると、
2016年米国に対するアジアの企業からの投資額は
前年の666億ドルを大きく上回って史上最高の
1283億ドルに達したことが新たにわかりました。
その内、中国企業による米国投資は日本企業の
326億ドルの倍以上の670億ドルに上ったと言います。

「お金はお金の集まるところに集まる」が
常識になった今、利益の最大化を求める
企業人にとって当然の行動だと考えます。

中国の人民元対米ドルの為替は、年末になりまして
1ドル=6.98元、7元の直前まで元安が進行しています。
1ドル対7元という心理的節目に、28日の夜、
ブルームバーグはオンショア市場で
1ドル=7.013元になったと報じ、市場に衝撃を与えましたが、
のちに誤報であると訂正したのです。
中央銀も深夜であるにもかかわらず、
ミスリードは許せないと異例の声明を出しています。

マクロ的中国経済は「不動産価格を死守する」か
「為替レートを死守する」かに差し掛かっています。
経済のグローバル化になった今、一国内で
経済を完結することができなくなったからで、
米利上げをした後、ドル指数高にも示されているように、
新興国市場から米国に資本が還流していることが
明らかになっています。
人民元対米ドルの為替も元安になり、資本流出を留めるのには中国も
利上げを余儀なくされているようですが、
しかし、ここで利上げを敢行すると、
不動産に依存している企業も個人も(返済に)耐えられなくなり、
破産も続出するだろうと見られます。
経済運営のかじ取りはいまだ嘗てない難しい選択を迫られています。

そうした中で、日本円の為替も対米ドルでは、
1ヶ月のうち10円以上も円安という
これまたあまり経験したことのない動き方です。
海外に口座を持つ投資家の方は、香港ドルを円換算すると、
20%も利益が出ていると嬉しそうにお話をしてくれました。

「資産三分法」や「財布を三つ持て」と言われて久しいのですが、
実行できる人はまだ少数派なのではないでしょうか。
来年はご自身のポートフォリオを点検し、
利益最大化の資産配分を考えてみてはいかがでしょうか。

2016年も残り僅かとなりました。
一年間のご愛読ありがとうございました。
来年はブログから当社HPへ「徐さんの中国株」を移転し、
更に充実した内容で再出発致します。
引き続き宜しくお願いします。
皆様もどうぞ良いお正月をお迎えください。

 

 

<新春勉強会のご案内>

新春勉強会(1月12日開催)お席は残りわずか

2017年の市場展望と11月の視察団で訪問した企業についてご報告します。
関心のある方はどうぞご参加を。お席は残りわずかとなりました。
参加ご希望の方はお早めに声をお掛け下さい。

 

 

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