「福島の後、原発は遅れ気味に」

親会社との資産交換計画で、取引再開したあと、上海電気の株は外資系と見られる大量の空売りで株価も下落中です。その上海電気の投資説明会の話の続きです。

「福島原発事故以来、中国の原子炉の建設が随分と立ち遅れました。2013年原子力による発電の増量は2.2GW、2014年には5.3GWにそれぞれ留まっています。

2014年新規の原子力発電のプロジェクトは一件の認可もなく、2015年第1四半期にやっと二つの工事が認可されたのです。年内には更に原子炉6基が認可される見込みです。原子力発電の規模は2020年までに58GWという国の目標があるからです。しかし現在6GWの発電量が不足しているため、最低6基が必要となるわけです。2020年までに58GWの発電目標のほか、さらに30GWを建設中にすると言う目標も打ち出されています。

したがって、2016年から2020年までの第13期5ヶ年計画の期間中に、毎年6基~8基の原子炉が認可されるだろうと見ています。原子炉の建設スピードが加速され、当社売上の中でも原子炉による利益がこれまでより明らかに増えるだろうと思います。

原発における当社のシェアは原子炉が47%で、タービンなど建屋は3分の1を占めます。近い将来、原子炉のシェアを50%超へ、建屋のシェアは40%超を目指したい計画です。

こうした国内市場のほか、中国の政府首脳も海外にもトップセールスで、原発の設備をPRしてもらい、国策の「一帯一路」も海外への輸出を後押ししてもらっています。すでに海外からの受注では、パキスタンの二つのプロジェクトが含まれます。原子炉の受注は140億元のほか、建屋も120億元の受注があり、合計で270億超の注文が手元にある状況です。

風力発電、原発が主な収益源のほか、M&Aも当社成長の原動力にしたい計画です。例えば2014年に当社は4億ユーロでイタリアのガス発電会社Ansaldo Energiaの40%の株式を取得しています。この買収が済んだあと、同社と更に上海で二つの合弁会社と研究開発チームを立ち上げたのです。Ansaldo Energiaと将来ガス発電の設備の製造と輸出、とりわけ知的財産権のある設備の製造を通して輸出に貢献したいと考えます。今後も買収を進め、当社成長戦略の一つにしたいと考えます。買収の具体的進行については随時当社公告をご覧いただきたいと思います。」 <続く>

 

 

<勉強会のお知らせ>

1月14日(木)東京で中国勉強会を開催します。関心のある方は当社HPよりお問い合わせください。

 

 

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