香港市場、更に増えるTOB

 中国中薬(0570)が私有化(TOBによる上場廃止)を発表してから株価が急騰しました。取引停止前の株価3.43HKDに対して同社が提示したTOB価格4.6HKDとの差額は34%もあるので、これを狙おうと買いが集まったのです。いままでのTOBでプレミアムだけを狙う資金の「成功例」もあって出来高が通常の10倍以上膨らんでいます。ただ、同社のTOBはまだ発表の段階で、株主の反対票が10%でも超えると同計画が「失効」してしまいます。昨年10月にTOB計画を発表した海通国際証券は今年1月、計画通り私有化し、上場廃止となったのです。