中国不動産大手の万科企業(2202)は13日、董事長の辛傑氏が一身上の理由で辞任し、後任に同じく国有の深圳地下鉄出身の黄力平氏が就任すると発表した。
辛氏は今年1月前董事長の郁亮氏の辞任を受け、董事長に就任したばかりで、わずか9カ月の辞任となる。
董事長の在任中、人事調整と借り入れに奔走し、出身母体で、支配株主の深圳地下鉄から9回にわたり259億元の融資を2.34%の低利で借り入れているが、1~9月の販売実績は前年同期比44%の下落で、ピーク時の3分の1に留まった。
6月30日現在、同社の1年以内に償還期を迎える有利子負債は1553億元に対して、現預金は693億元で、約900億元の資金ギャップが生じているという。
一方、辛氏は9月18日に、上層部の調査を受けているとの噂が伝えられている。
万科の株価は13日、前日比3.26%安で取引を終えた。