徐さんは誰(だ~れ)?

「日本の投資の神様の高弟、下期のH株を楽観視 『大相場』の再来はないと見る」 
     2016年9月5日付「香港東方日報」掲載記事和訳

 今はなき日本の投資の神様、邱永漢氏の高弟・京華創業取締役の徐学林氏がこのほど再度日本の投資家グループを引率して香港を訪れ、金融機関や上場会社を訪ねた。同グループのメンバーは中国経済の先行き見通しが依然不透明なところが見られるが、しかし伸び率として依然日本を上回り、下期のH株市場を楽観視しているとの見方を示した。
  マイナス金利の意味が理解できない
 日本銀行の黒田総裁は先般、マイナス金利政策の拡大余地について、理論的には相当にあるとの認識を示したことについて、グループメンバーでリタイアした岩田さんは、マイナス金利の意味はよく理解できないとして、中国の成長は日本を上回り、、昨年(2015年)内陸と香港市場の暴騰暴落があったが、しかし後半の香港市場には楽観的だ。現在保有中の銘柄は「四環医薬」と「東江環保」、「北控水務」だが、テクノロジー株を仕込みたいと検討していると語った。

 邱永漢氏と徐学林氏についてブラジルとスリランカを訪れたことのある遠藤さんも同様の見方を示し、マイナス金利の効果が限られたものだけではなく、景気回復の力がなく経済がさらに疲弊しているメッセージを世の中に発信さえしてしまう。氏は環境関連銘柄に関心があり、北控水務を保有しているが、薬価引下げの政策で製薬会社を幾分減らして医療サービスの鳳凰医療(1515)に分散投資をしたいと考えているという。
 「大相場」の再来はないと見る
 ブローカーを務めた江村さんはコモディティに関心があり、現在江西銅業(0358)と中国石油(ペトロチャイナ・0857)を保有している。不動産経営の水野さんは、中国株投資歴は約20年、相当の利益を上げたと言い、現在投資中の銘柄は中国石化(シノペック・0386)と石薬集団(1099)で、エネルギー関連と医療、製薬はさらに3倍の爆上げはあるだろうと見ている。

 深圳・香港ストックコネクトが間もなく相互接続されるが、徐氏は下期の香港市場について政策的要素が米利上げの影響を相殺し、内陸からの資金流入で国有企業指数がハンセン指数を上回るだろうと指摘し、医療、新エネルギー、環境銘柄にチャンスがあると見るが、中国株に昨年のような大相場(乱高下)はないと見ると語った。
 投資家グループの一行は今回天能動力(0819)など複数の上場会社を訪問した。天能動力の劉兆輝副総裁は投資家向け説明会で海外ライバルとの技術的距離を縮めている。今後5~10年でハイエンド市場を開発し、バッテリーの容量や寿命、リサイクルに加えて、組立て技術と管理システムの研究開発に重点を置くと同社の目指す方向性を説明した。
 (登場人物のグループメンバーはすべて仮名)

 

 

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