青島海爾、イタリアのキャンディ社買収 欧州投資を継続

    中国海爾集団(ハイアール)傘下の青島海爾とイタリアのフマガッリ家はこのほど、青島海爾がイタリア家電メーカーのキャンディの買収を完了し、キャンディは正式に青島海爾の完全子会社になったと発表した。
 青島海爾の粱海山(りょう・かいさん)董事長、ハイアール欧州のヤニック・フィエルリング最高経営責任者(CEO)、フマガッリ家代表のベッペ・フマガッリ氏やアルド・フマガッリ氏は、イタリア・ブルゲーリオにあるキャンディ本部で祝賀イベントを行い、キャンディのハイアールへの参加をアピールするとともに、ハイアールの欧州市場と欧州本部の運営プラットフォームとなる重要性を強調した。ハイアール欧州のフィエルリングCEOが即日から旧キャンディ・フーバー・グループの運営を仕切る。
 フィエルリングCEOは「キャンディ買収はハイアールの重要な措置だ。優良資産のキャンディは統合後、企業の成長を促すことになる。今回の買収は、ハイアールのグローバルブランド戦略の重点市場である欧州でのブランド展開に拍車をかけるものだ」との認識を示した。
 2018年、ハイアールとキャンディの販売合計は、世界の大型家電、独立式冷蔵庫、家庭用洗濯機の市場のそれぞれ15・1%、22・7%、19・8%を占める(ユーロモニター統計)。合併後の売上高は西欧地域の第5位となり、2022年までのトップ3入りを目指す。今回の取引は、世界の各市場でリーダーになるというハイアールの戦略と一致したもの。キャンディ傘下のブランド「Candy」「Hoover」「Rosieres」は、「Haier」「GE Appliances」「Fisher&Paykel」と共に、ハイアールの主要国際ブランドとなり、それぞれの分野や市場で世界の消費者の第一候補を目指している。
 2018年10月24日、フランクフルト証券取引所の承認を得て、青島海爾は中国欧州国際取引所の人民元建て株式(D株)市場で上場した。今回のキャンディ買収資金の一部はこの上場を通じて調達したものだ。
 ハイアールは、対欧州投資を続け、同地域や世界市場での競争力を高めると表明している。キャンディの経営陣や社員、研究開発センターやビジネスネットワーク、工場などのインフラ、キャンディならではデザインやイタリアのスタイルは、ハイアールの世界展開により強固な基盤を提供するものとなる。「新華財経メルマガ」より

 

 

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